研修報告

令和元年度 社会福祉法人制度改革
フォローアップセミナー(後期)

【期日】令和2年1月22日(水)
【会場】オークラ千葉ホテル

まずはじめに、「災害への対応と法人間連携による災害支援活動を考える」というテーマのもと、2名のパネリスト(社会福祉法人金谷温淸会 本部長 脇坂和弘 氏、社会福祉法人槇の実会 常務理事・総合施設長 藤嵜明 氏)及び司会者(千葉県経営協災害支援の取組み現状報告 千葉県経営協公益事業検討プロジェクト会議 委員 髙橋章博 氏)による、パネルディスカッションを聴講させて頂きました。

続いて、一つ目の講義として、「経営協が主導する働き方の改革と人材確保-社会福祉法人経営をめぐる動向も含めて―」というテーマのもと、全国社会福祉法人経営者協議会 地域共生社会推進委員会 専門委員 堤洋三 氏よりご講演頂き、また引き続き二つ目の講義として、「明日の法人経営を考える~保育所経営法人を中心に~」というテーマのもと、同氏よりご講演頂きました。

 少子高齢化による生産年齢人口の減少と高齢者の増加を一施設レベルで考えると、入所者数に対して職員が圧倒的に不足している状況であり、外国人の雇用及び介護ロボットによる生産性の向上が急務かと思います。ただ、制度上外国人は帰国が前提であり、また基準以上の職員配置が必要とされている実情を踏まえると介護ロボット導入による基準緩和に介護報酬上どれほどの意味があるのか、先々に不安を感じざるを得ません。 また、「働き方改革の実施と同時にサービスの質の向上を図るには現場のリーダークラスの適切な労務管理が重要である」という助言には、大いに納得しました。残業や休日労働の是正と充実した職員配置を実現するには、現場のリーダーによる適切なシフト調整が欠かせません。その作業を労務管理という視点からできるようになれば、上記の課題解決の一番の近道かもしれないと感じました。

 最後に、千葉県社会福祉法人経営者協議会 青年部会長 堀口貴宏 氏より、「全国青年会取組報告・入会PR」のご説明の後、全国社会福祉法人経営者協議会 事務局より、「お答えします!よくあるちょっと教えて!経営協」のご説明がありました。

 「地域における公益的な取り組み」として認められる事業として、例えば「実習生の受入れ」「学生向けの出前授業」「小学校との接続や卒園児の経過支援」「地域の防災訓練への参画」「地域の子どものために園庭開放」「子育てサロンの実施による子育て家庭の居場所づくり」「地域の子育て家庭を対象とした育児相談」「行事やバザーの開催」「児童虐待防止ネットワークや要対協への参画」「県や地域が実施する複数法人間連携事業への参画」なども含まれるとのことですので、当法人でも既に実施している事業がいくつかあることから、今後の現況報告書作成の際には漏れなく実施事業を記載していきたいと思います。