研修報告

第17回 全国社会福祉法人経営青年会全国大会
〜笑顔あふれる地域のために、魅せよう!社会福祉法人の底力〜

【日時】平成25年11月18~19日
【会場】富山第一ホテル(富山県富山市)
【参加人数】14名

1日目 シンポジウム & 分散会

(シンポジウム)

テーマ「これからの社会福祉法人のあり方」
「社会福祉法人に関する制度動向」

厚生労働省 社会・援護局福祉基盤課課長補佐 川島英紀 氏
「社会から見た社会福祉法人」
NPO法人Jam 自立サポートJam・生活サポートCo-co施設長 岡本久子 氏
「社会福祉法人の経営課題」
全国社会福祉法人経営青年会 会長 廣江晃 氏

 三者それぞれの立場からお話があった後、公開討論が行われた。
 社会福祉法人は、市場で安定的・継続的に供給実施が難しいもの、制度の狭間に落ちてしまっている人々への支援等、地域福祉の最後のセーフティーネットとしての役割を積極的に果たしていくことが重要だと感じた。時代の流れを掴みながら、社会福祉法人のあり方を見つめ直し、その存在意義を高めていくことが求められていると理解できた。

(分散会)

「社会福祉法人経営」「地域活動推進」「人材育成」それぞれのテーマごとに実践発表が行われた。
 少子高齢化により労働力が確実に減る時代。職員を確保し、定着させることは簡単なことではない。さらに、厳しい時代を生き抜くためには、それだけの力を持った人材を育てていかなければならない。「人材育成」。福祉業界全体の課題ともいえるテーマだけに、どんな発表が聞けるか楽しみにしていた。
 そんな中で「スタッフは労働資源だ!」という表現をされている滋賀県のある法人の取り組みに釘付けになった。
 「スタッフは資源。無駄に使えば枯渇してしまう。」という視点から、資源=スタッフを大切にするために①働きやすい環境構築、②仕事の面白さ、③将来性・自己成長実感、④良好な人間関係、⑤安定した所得・待遇面、これら5つのポイントを強化しているとのこと。それぞれのポイントごとにありとあらゆる工夫・取り組みをされていて非常に驚いた。
 徹底的とはここまでやることをいうのかという感心と同時に、私の職場でそこまで出来るだろうかと軽いショックすら覚えた。
 スタッフの事を大切に考え、出来ることから迅速に取り組んでいきたい。

2日目 講義 & 記念講演

(講義Ⅰ)

「社会保障制度改革と社会福祉法人」
目白大学大学院生涯福祉研究科客員教授 社会保障制度国民会議委員 宮武剛 氏

「病院完結型」から「地域完結型」へ。それには在宅医療・在宅介護の整備、連携の強化が必要であるということ。また、社会福祉法人の果たさなければならないこととして、経営の見直し(合理化・近代化、大規模化や複数法人との連携)や非課税扱いとされるにふさわしい国家や地域への貢献が求められていると話されたことがとても印象的だった。
 講義の中では、先進的な取り組みを行っている社会福祉法人を取り上げたDVDも上映された。
 30数年前から地域のニーズを敏感に汲み取り、すべて自主事業として取り組まれてきたとのこと。今までにはない新しいモデルを作っていく姿に、社会福祉法人がすべき地域への貢献とはこういうことなのかと納得させられた。

(記念講演)

「活き活きとした企業を目指して」
北陸コカ・コーラボトリング株式会社 代表取締役社長 稲垣晴彦 氏

 会社組織の再構築、受注配送システムの構築などの変革期や、社員が活き活きと働ける会社作りについての貴重なお話を聞くことが出来た。

社会福祉法人 長須賀保育園
野崎 雄矢